「総合商社」は学生からの人気が高く、五大商社の総合職の内定者数は600人~700人程度、各社の筆記試験から内定までの倍率は100倍を超えることも珍しくなく、超難関企業の1つと言える。
「総合商社」への入社を希望していても、残念ながら全落ちしてしまうという人は多い。そのため「総合商社」に絞って採用面接を受けると就職浪人してしまうリスクがあるので、同時に他の業界を受けるか、最悪入社しても良いとい思える企業から内定を貰うようにすると良いだろう。
それでも絶対に「総合商社」に入りたいと思う人は、就職浪人を考えている人もいるかもしれない。この記事ではそのような人たちに元商社マンの立場からアドバイスしていきたいと思う。
「総合商社」に全落ちしたらどうする?
結論から言うと、他の企業から内定ももらって就職した方が良いでしょう。就職浪人をして翌年に再度挑戦するということもできますが、そこでもまた全落ちしてしまう可能性は高いです。
就職浪人をしたからと言って、その1年間でスキルを身に付けたりすることは簡単ではありません。それであればいち早く社会人となり、ビジネスマンとしての経験を積んだ方が良いでしょう。
学生の立場で就職活動をしていると、内定も貰うことがゴールになってしまう人は多いです。ただ就職活動は人生においてただ1つにイベントに過ぎず、その後の社会人人生の方が長いので、社会人になってどのようにスキルアップしていくのかを考えていった方が良いです。
「総合商社」は業績が良くて人材不足になっているので、社会人経験を積んだ後でも転職できるチャンスは十分にあります。新卒採用で「総合商社」から内定を貰うよりも、転職の方が入社できる可能性は高いです。
就職浪人をおすすめしない理由
もう1年学生をやるというのは、よほどの目的意識が無い限りは時間の無駄。学費も余計に発生してしまうので、それであればいち早く社会人となって、お金を稼ぎながら、「総合商社」に必要とされる人材になるように努力した方が、成長につながるだろう。
また学生の立場で業界や会社を分析するというのは限界があり、仕事をしているうちに他の業界に興味を持ったり、「総合商社」に興味が無くなる可能性も0ではない。そのような状態で「総合商社」に入社するためだけに、就職浪人する必要はないと考える。
どうしても「総合商社」に入社したいと考えるのであれば、それに向けて社会人として経験を積みながら、魅力的な人材になるように働いた方が良い。社会人になっても第二新卒や転職市場で「総合商社」に入社する機会はいくらでもある。
「総合商社」に内定する人の特徴・転職市場
「総合商社」に内定する人は、帰国子女、体育会系などが多いが、そのように華やかな経歴が無くても内定を貰うことはできる。実際私は、帰国子女でも体育会系でもなく、また英語もTOEICがかろうじて730点を超えるレベルで、特筆した実績や能力があったわけではないが、1社から内定を貰うことができて、「総合商社」に入社した。
ただ新卒で「総合商社」から内定をもらうのは、前述の通り倍率が100倍以上となることも多く、運によるところが多い。実際に面接官として採用面接を行ったことがあるが、若い学生を短い時間で見極めるのは簡単ではなく、面接官との相性という点も非常に大きいと言える。
新卒採用はギャンブル的な要素もあるため、それであれば社会人になってしっかりと実力をつけてから、転職市場でチャレンジした方が、「総合商社」に入社できる可能性は高い。実際に私も「総合商社」で働いている時は、多くの人が転職で入社してきている。今後も「総合商社」の人材不足は続く可能性が高いので、新卒の段階で入社する企業というのはあまり気にする必要はないだろう。
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まとめ
「総合商社」は学生からの人気が高くて倍率が高いので、決め打ちで就職活動をやるのは危険。他の業界も同時並行で受けるようにした方が良い。「総合商社」に全落ちする人は多いが、どうしても入社したいからと就職浪人する必要は無く、社会人になって経験を積んでいった方が、その後に人生を考えると良いだろう。
どうしても「総合商社」に入りたいと思うのであれば、ビジネスマンとしてのスキルを身に着けて、転職市場で挑戦した方が、入社できる確率は確実に高い。
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